オルガン工房 作業日誌
あるオルガン工房で働いている一従業員のYが
パイプオルガンをテーマに個人的に好き勝手やらかしてるものです。
色々な部分が壊れているので、時計をまるごと工房に引き取って手を入れる必要があります。

時計は塔の中の高い所に設置されているので、
私たちが現場に入る前に足場屋さんに足場を作ってもらいました。
養生されてて全く時計が見えませんが、

下から覗くとこんな感じです。
この塔の中、雰囲気が素晴らしいのです。
特に床。アンモナイトの化石がたくさん埋まっているのです。
そして屋根には天窓があって、縦長の空間の上方には光が満ちている割に床付近は薄暗いので、大理石の床に立ち天井を見上げれば、まるで海底から海面を見上げているような深海魚の気持ちになれます。
本当に一億年以上前の海底に立ってるんだもの。


アンモナイト。潮干狩りしたら青いポリバケツ一杯獲れるくらい埋まっている。

下の楕円のはベレムナイトといって昔のイカの背骨部分だそうです。
ベレムナイトと言えばオパール化してたりするイカのやつですがこれはオパール化はしてない。
上にあるのは何かが黄鉄鉱化したもの。他にもミミズみたいなウネウネとした線がいたるところに黄鉄鉱化していたんですが、あれは何なんでしょうね。詳しい方の解説を聞きたいところです。
時間があれば今度現場に行った時にもっと写真を撮ってきてあとで調べてみようと思います。
それとも化石の本でも持っていくべきかな。
譜面台が立ち気味で使いづらいから、譜面台をもっと倒してとりつけるか楽譜押さえを作るかしようということだったのですけれど、昨日から考えていましたところ、脳ミソから何やら出てきましたわ。
ちなみに譜面台を倒す方法は結局出てきませんでしたの。

とりあえず機能するかどうかを試したかったので木部はとてもゴツイのだけれど
取り外しができて、好きな所につけられて、譜面もしっかり押さえられて、某が左右に振れる。
機能的にはまあまあなんじゃないかと自分で思います。
しかも作り方がとても簡単なのです。材料も木端と真鍮棒とダボだけ。とてもシンプル。
ほら、ちゃんと左右に振れるんですよ。

棒の先が曲がっているのは、先端を四葉みたいにしてみようと思った名残です。真鍮が予想以上に固くてそうそうに諦めました。でもまっすぐな棒だけより、これくらいくるっとしていた方が可愛いでしょうかね?
実用面からすれば真っ直ぐの方が譜面の隠れる部分が最小限で済むから、そちらの方がいいか…。
木部をもっと華奢にして角を丸く面とったりして、そこに緊迫をあしらったりしたらアクセントになるしゲホイゼの上部の飾りだけが浮かなくていいだろうか…?
まぁ、先のことを考えたところで楽譜押さえ自体、親方にダメ出しされる可能性も高いんですけどね。
そんな風に次のことを考えつつもすっきりした気分で本日は工房を後にしたのですが、
どうやら工房の玄関から車に乗るまでの間に猫の糞を踏んだ模様…。私としたことがっ!
しかもそれに気付いたのは少し走ってからでしたわ。そのまま二度と帰らない旅に出掛けようかと一瞬…。
かの信長もパイプの整音中にそう言ったとか言わなかったとか。
Gedakt 8' のCごときで手こずってるんですが。
風量増やすと音は大きくなるけど発音時に倍音が出るので歌口切ったら発音が遅くなりました。発音を早くするために風量をいじると、発音が早くてきれいで継続音も良いところはあるのですが今度は音量が足りませんそして振り出しへ戻る…。この無限地獄から脱出するためにはどうすればいいんでしょういったい?お経を唱えたら解脱できますか?
鳴らぬなら 下げてみよう フォーシュラク
音量が欲しいとき最高音部で有効。中低音域はやってないから知らん。
しかし良いのかこれで…?
明日親方に直される気がする。
家電のようにベコンと叩いたら良い音にならないものか。
祈るとか励ますとかなだめたり説得したり時には叱咤すると深みのある良い音になるとかさー…。
・・・。
今回の鍵盤はシャープキーがカエデでナチュラルキーがチンチャン。

シャープキーの部分にマスキングテープを貼って、チンチャンの板を接着。
シャープキーに貼った材が後で取れるようにしておきます。

鍵盤手前の下の角を落とします。なんとなく。

鍵盤を切り離していきます。
ここらが鍵盤作りの山場ではないでしょうか。
だいぶ作業が進んでしまって今さら失敗できない感がありますし、失敗して1本だけ作り直すのも面倒くさそうだし…。切り始めるのにとても勇気が要りました。そしたらスプルースがエラく切りにくいのなんのって…。

裏から見たところ。

鍵盤の手前からも切ります。

ノコ盤で切れないシャープキーの手前のラインは、糸ノコで切ります。

こんな感じの治具を作ってなんとなく適当に加工してみたり。


シャープキーについていたチンチャンを剥がして、カエデの材を貼る。

ここまでくればあとは余裕ですね。








